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用語集−な

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熱電変換素子

 熱電変換素子は、図8の写真のように二枚の板の間に金属または半導体を挟み込んだ素子です。この素子は上下の板に温度差ができると電気を発生する発電素子です。熱電変換素子とはあまり馴染みのない言葉ですが、同じ原理を用いたものにペルチェ素子という素子があります。ペルチェ素子はホテルの小型冷蔵庫やパソコンなどの電子機器内部の冷却に利用されており、電気エネルギーによって二枚の板に温度差を作り出して冷却を行っています。ペルチェ素子も熱電変換素子と構造や原理は同じなのですが、電気を温度差に変えているために発電とは逆のエネルギー変換になります。

 熱電変換素子の基本的な原理としては、異なる種類の金属または半導体を接合して、その両端に温度差を与えることで起電力が発生するゼーベック効果を利用しています。ゼーベック効果のモデルを図9に示しますが、これを利用した代表的なものに熱電対と呼ばれる温度センサがあります。ゼーベック効果で発生する電圧の大きさは、金属の種類と温度差で決まります。そのため、あらかじめ金属の種類と温度差に対する電圧の関係さえわかっていれば、発生した電圧から温度 がわかるのです。

 さて、この図9のモデルのように3つの金属で接点が2つだけでは、非常に微弱な電圧しか発生せず、発電には使えません。そこで、図10のようにp型とn型の半導体を金属で挟み込んでつなげていったものが熱電素子になります。図10では半導体の数が少ないですが、実際の熱電素子では数10個〜数100個の半導体が接続されたものが使われます。この半導体を挟んでいる両面の金属に温度差ができると、ゼーベック効果によって電気エネルギーが発生することになります。

 ソーラーツインザラスでは、フィルタを通過した太陽光を、熱電変換素子の上部に貼りつけられた受光板に集めることで受光板を加熱します。一方、熱電変換素子の下につけた熱伝導性のよいアルミ製放熱器(ヒートシンク)で放熱することで、比較的低い温度差でもモーターを回せるように設計されています。図11 には熱電変換ユニットに使われている部品、図12には熱電変換ユニットの構造を示しています。

 熱電変換素子は温度差があれば発電を出来るので、太陽に向けた場合の

・受光板の温度が高い

・放熱器の温度が低い

という条件とは逆に、

・受光板の温度が低い

・放熱器の温度が高い

という条件でも発電が出来るということです。それでは、上のように温度の高低が逆になった場合にはモーターの回転はどうなるでしょうか? 受光板に冷凍した保冷剤や氷を入れた袋などを乗せることで実験することができます。

熱電変換実験図2

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